これから独立し税理士登録をする会計士に読んでほしい!!【開業届、青色申告承認申請書編】

2018年1月15日開業準備

ども、イケダン会計士です。

今回は、『これから独立し税理士登録をする会計士に読んでほしい!!』シリーズの『開業届、青色申告承認申請書編』です。

税理士登録申請も無事に終わったため、次は、税金(国税)関係の書類を作成し、中野税務署に提出してきました。

そのようすをまとめていきます。

 

前提

今回もすべて私のケースを前提として記載しております。

  • 個人事業主、公認会計士として開業
  • 私ひとりで事業を行う(人は雇わない)
  • 開業初年度に消費税還付請求ができるような取引はない

 

関連する税金(国税)の種類

私のケースですと、関連する税金(国税)の種類は、所得税、源泉所得税、消費税の3つです。

それぞれの税目に応じて、提出する書類が異なってきます(提出不要なものもあります)。

詳細は、国税庁HPが参考になります。

 

所得税

私のケースですと、誰も雇わずひとりで事業を行うため、以下の2つの書類の提出が必要となります。

  1. 『個人事業の開業・廃業等届出書』
  2. 『所得税の青色申告承認申告書』

以下でこれら2つの書類について説明していきます。

 

源泉所得税

私のケースですと、誰も雇わないので、源泉所得税に関連する書類は提出不要です。

 

消費税

私のケースですと、開業初年度に消費税還付請求をするような取引はないと予想されます。

このため、免税事業者を選択したいので(課税事業者を選択しない)、消費税に関連する書類は提出不要です。

 

『個人事業の開業・廃業等届出書』

制度概要

詳細は国税庁HPを参照いただくとして、簡単に説明させていただくと、

事業を開始・廃止等した個人が、事業開始から1ヶ月以内に、税務署に、『個人事業の開業・廃業等届出書』を提出しなければならない(所得税法第229条)、という制度です。

 

一応、所得税法第229条には『提出しなければならない』と定められていますが、罰則規定はないため、提出しなくても特段ペナルティはありません(以下のメリットを受けれなくなりますが)。

『事業』には、『事業所得』のほか、『不動作所得』、『山林所得』も含まれます。

また『事業開始から1ヶ月以内』と定められていますが、これを過ぎたからといって、受け付けてもらえないということではないです。

 

ほとんどの方が、『所得税の青色申告承認申告書』のメリットを受ける前提として『個人事業の開業・廃業等届出書』も提出するので、『所得税の青色申告承認申告書』の提出期限に気をつければよいと思います。

 

メリット

『個人事業の開業・廃業等届出書』自体のメリットは特にありませんが、これを提出することにより、『所得税の青色申告承認申告書』の提出も可能となり、『所得税の青色申告承認申告書』のメリットを受けることができます。

 

デメリット

デメリットはないと思います。

よく「開業したのが税務署にバレてしまう」、「税金をとられてします」とかとかの書き込みがありますが、そもそも納税は義務ですし、遅かれ早かれすべてバレます。

ですので、デメリットはなく、『個人事業の開業・廃業等届出書』を提出しない理由はないです。

 

『所得税の青色申告承認申告書』

制度概要

詳細は国税庁HP(所得税の青色申告承認申請手続)を参照いただくとして、簡単に説明すると、

青色申告をしたい人が(青色申告制度を利用したい人)、青色申告しようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後、事業を開始した場合には事業開始から2ヶ月以内)に、『所得税の青色申告承認申告書』を提出しなければならない、という制度です。

 

私のケースですと、事業開始が2018年1月1日でしたので、提出期限は2018年3月15日です(2019年3月15日ではないです、あくまで『青色申告しようとする年』は『2018年』で、申告書を提出するのが2019年になります)。

 

『青色申告制度』とは、事業における日々の取引を帳簿に記帳することにより、さまざまな特典を受けることができる、とうい制度です。

この特典がメリットとなります。

詳細は国税庁HP(青色申告制度)を参照ください。

 

メリット

『所得税の青色申告承認申告書』を提出することにより、『青色申告制度』の特典を受けることできます。

税務上の特典は4つありますが、私が大きいと感じる2つの特典を簡単に紹介します。

 

青色申告特別控除

複式簿記による記帳等をすることにより、所得から最高65万円を控除することができます。

詳細は国税庁HP(青色申告特別控除)を参照ください。

 

純損失の繰越しと繰戻し

事業所得等の損失(赤字)を翌年以後3年間に渡って繰越し、各年度の所得から控除することができます。

今年のマイナス所得を、来年等のプラス所得から引くことができ、来年等の所得を減らして、税金を減らすことができるということです。

 

税務以外のメリットとしては(メリットというよりできるようになる程度ですが)、個人事業主名(屋号)で銀行口座が作れるようになる、といったメリットもあるかと。

そもそも個人事業主名で銀行口座を作れない金融機関もありますし、個人名の銀行口座のみで足りる場合もありますが、個人事業主名で銀行口座を作る場合には必要書類として『所得税の青色申告承認申告書』等の提出が求められるケースが多いように感じます。

 

デメリット

一番大きなデメリットとしては、複式簿記等による記帳が必要ということだと思います。

まぁ、これについては、国税庁HPでも『簡易的な記帳をするだけでもよい』と書いていますし、free等の会計ソフトもあるので、そこまで手間にはならないと思います。

『簡易的な記帳』をすることにより、複式簿記、会計、税務などなどの勉強にもなります。

 

ひな形の入手方法

『個人事業の開業・廃業等届出書』、『所得税の青色申告承認申告書』のひな形は、以下の入手方法があります。

  1. 国税庁・・・HPからダウンロード(『個人事業の開業・廃業等届出書』、『所得税の青色申告承認申告書』)、税務署でもらう
  2. その他・・・開業free等を利用

ちなみに私は開業freeを利用して作成しました。

 

記載方法

個人事業の開業・廃業等届出書』、『所得税の青色申告承認申告書』の記載方法は、国税庁HPで説明していますが、少しわかりにくいですね。

そもそも記載が不要な箇所もあり、どこに、なにを、どのように記載していけばよいのか分かりにくく、説明も不親切ですね。

それに対して、開業freeでは、簡単な質問に応えるだけで、その回答を自動で必要な箇所にとばしてくれ、自動で書類を完成させることができます(書類の各項目に直接記載していくのではないので、どこに何を書いていけばよいのか悩まない)。

3ステップで『個人事業の開業・廃業等届出書』、『所得税の青色申告承認申告書』が完成します。

まずは準備(月収/年収はあくまで目標(笑))

次に作成

最後に提出

ただし、手間が2つ

  1. 『個人事業の開業・廃業等届出書』の『個人番号』(マイナンバー)は開業freeでは対応していないので、プリントアウト後に手書きで書く必要があります。
  2. 次の提出とも関連しますが、電子申請できないので、紙で『個人事業の開業・廃業等届出書』、『所得税の青色申告承認申告書』をプリントアウトする必要があります(『書類を提出する』をクリックするとPDFがダウンロードできます)。

 

提出方法

提出方法は2つのみです。

  1. 郵送(返信用封筒も必要)
  2. 持参

そして、間違いやすい点も2つ。

  1. 現時点では電子申請(HP等での申請)はできません。必ず紙をプリントアウトし、提出しなければなりません。
  2. 『控』もプリントアウトし提出する必要があります。
    私は、初め『控えはどうせ使わないのでプリントアウトは提出用2枚のみでいいかな』とも思っていました。
    念のために控えもプリントアウトして持っていったのが幸いでした。
    この『控』には、税務署で『文書収受』印を押して返却してくれます。
    ですので、『控』も必ずプリントアウトして持っていきましょう!!

 

番外編~個人事業税

国税ではないですが、間違って理解している方もいるので、個人事業税に関連する提出書類について簡単に紹介します。

個人事業税についても、地方税等で決められた事業(法定事業)を開始したら、事業開始から15日以内に、『事業開始(廃止)等申告書』を都税事務所に提出する必要があります。

ただし、提出しなくても特段問題はないです(なるべく提出しましょう!!)。

『事業開始(廃止)等申告書』を提出しなくても、『事業主控除290万円』を受けることができます。

ここが青色申告制度とは異なるところで、個人事業税においても『事業開始(廃止)等申告書』を提出しないと、『事業主控除290万円』を受けれないと誤解している方もいるようです。

詳細は、東京都主税局(個人事業税)を参照ください。

 

 

【編集後記】

昨日、監査法人時代にお世話になった先輩から、仕事の話を頂き、初仕事が決まりそうです。横の繋がりの大切さを実感しました。